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TRIPODS(三脚)にハマる...

ボクは三脚と言うものがあまり好きではなかった。
もともとフィルムカメラではベルボンの古いアルミ三脚を持ってはいたが、ほとんど出番は無かった。要するに手持ちで撮れなくなったら撮らないってことだ。
三脚の用途ってのは、自分を撮るためか、写真をブレ無く撮るために固定する用途かに分類される。ボクの場合、自分撮りすることはまず無く、デジタル一眼は 高感度にも強く、少々暗くてもISOを上げることで手持ちで撮れることから三脚の必要性は薄かった。それと風景写真を撮るカメラオヤジ連中が三脚で場所取 りしたり入ってはいけない場所に平気で三脚の脚を立ててたりするのを何度も見ていたので三脚に対する印象も悪かったのだ。
クルマの旅を続けて、日本中をまわって様々な風景を見てきたけれども、やはり風景の色彩がよりドラマチックに変化するのは夜明け前や夕暮れである。そして星空のある星景写真にも興味が出てきた。結局必要に迫られて三脚は必要になってきたのだ。

ボクが最初に買ったまともな三脚はスリックのカーボンマスター814である。フルサイズの一眼レフに望遠ズームレンズとなると重量は2.5Kg以上となる。その重量に耐え、センターポールを使わなくても140cm以上の伸高があるもの、持ち運びが便利な重さと大きさを探してそれになった。定価は8万だったけど、約半額で購入できた。
この三脚を持って全国を旅したが、実際使い勝手はイマイチだった気がする。脚のロックがナット式なのは好きなんだけど、カーボンパイプが空転するタイプ で、脚全部を一気に伸縮するには下のロックから順番に緩めなくてはならない。そうしないとパイプが空転してしまう。これは使い勝手が非常に悪かった。最近 はスリックでも最新の機種からようやくパイプが空転しないものが発売されたそうである。また強度や振動の収束もあまり良くなかった。宮古の浄土が浜の夜明 け前の写真を撮ったとき、かなりブレブレだったのがこの三脚の限界だったのかもしれない。
今年になって忙しくて旅には出れないが、カメラ屋くらいには行く時間があるのでいろいろ三脚を物色していた。やはり高くてもGITZOが欲しいと思いシ リーズ3を狙っていた。1.3mm厚の37mm径のカーボンパイプというやつである。これを運台までセットで買うと15万はする。海外から円高差益で買っ ても10万以上。利用頻度から言ってもちょっともったいない気がした。
そこで5万以下で買えてプロからの評価も高クイックセット社のハスキー3段を 買うことにしたのだ。とりあえず重さには目をつぶって、作りのよさと中判カメラの重量にも耐える頑丈さを評価しての購入だった。操作性は絶賛されるように 極上。特に他社の三脚を使っても雲台だけはハスキーの3D雲台を使う人が多いと言うのもうなずける雲台の作りのよさだった。雲台の精度の高さと締め付けの 確実性はいままで使ったどの3D雲台と比べても優秀で、仮の位置決めからそのまま締めこんでも一切ぶれないのにビックリ。(他の雲台では位置決めしても必 ずずれるので、ズレを意識した締め付けが必要です)足の締め付けも、GITZO以上にスムーズだと思った。
しかし、このハスキー3段は一回しか使わなかった。伊豆に持っていってのだが、伸ばした足が縮まなくなってしまったのだ。ロック部分のネジが切ってある部 分が噛んでしまって全然動かなくなった。その時は近くにいたサーファーにも手伝ってもらってなんとかロックを回して収納できたのだが、家でも同様のことが あったのでヨドバシヘ交換に行ったらものが無く、あえなく返品となった。
さて、そうなるとハスキー3段に代わる三脚がどうしても欲しい。いままでカッコいいけどイタリア製と言うことで敬遠してきたマンフロットを検討してみることにした。Web で調べるとマンフロットの脚にハスキーの3D雲台って人がかなり多い。TV番組で見た写真家の立木義浩が使っていたマンフロットのシルバーのアルミギア三 脚 #475がかっこよかったけど、重量はなんと脚だけで4.3Kgもある。アシスタントでもいなけりゃこんなもんは持ち歩けないので、ちょっと日和ってカー ボン三脚を検討することにした。マンフロットのカメラ用カーボンシリーズのもっとも丈夫そうだったのが 055CXPRO3で ある。28mm径カーボンの3段であり、自重は1.65Kg、耐荷重は8Kgとかなりいい線だった。定価は8万を超えるが、ネットで3.9万の店を見つけ て即決!やっぱカッコいい。脚はロックレバー方式で若干不安はあるけれど、利便性は向上した。カーボンは3層構造だそうで、スリックは多層構造とは言って いるが何層なのかは言っていないのでスペック上の比較は良くわからないけど、同じ28mm径なのだが使った感じじゃかなり剛性は高い感じがする。
実際のところは数ヶ月使ってみなきゃわからないんだけど、とりあえず満足。
しかし、物欲は収まらない。カーボンマスター814を売りに言った、中野のカメラ屋で客同士の会話を聞いていると機内持ち込みできる三脚サイズの制限が厳 しくなったらしい。国内線でも55cm以下が持ち込み条件なのだという。これは困った。814を売ってしまったので機内持ち込み出来る三脚が無い。(別に 飛行機に三脚を持ち込んだことは無いのだが...)
店で足元を見ると、ちょうど良いサイズのあこがれのGITZO三脚が並んでいた。いろいろ物色するとシリーズ2の4段なら54cmのサイズのものがあるで はないか。トラベラーシリーズのシリーズ1のものもあったがこれはちょっと常用するには脚が細すぎる気がした。必要性があるか非常に疑問だが、思い切ってGT2540Gを 買うことにした。お値段は箱なしのメーカー新古品で5万円。(この三脚も脚径は28mmで6層構造のカーボン)まぁ定価は11万なのでいい買い物ではあ る。自重は1.8Kgで耐荷重は12Kgとマンフロット055CXPRO3を上回る。もしかして、最初からこれ一本でよかったかもしれない...
このGITZOのカーボン三脚の作りだが、やっぱ素晴らしいっす。剛性はおなじ28mm径のカーボンでここまで違うの?という感じですし、脚のロックの操 作性はもう前に使っていたスリックはなんだったのかと... さすが大戦時は機銃座を作っていたメーカだけのことはありますね。デザインもフランスのメー カーらしくシックですしね。
カメラ趣味にはレンズ沼というのがあるのは知っていましたが、三脚沼と言うのもあるそうで、なんとなくこの沼にはまりそうです。特に雲台はお手ごろ価格と言うのもあって、使いやすいものをつい買ってしまうのです。その話はまた次回にでも。

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